top title
BACK
9月8日
NEXT

先月末、絵画教室の生徒さんが

病気で急に亡くなられました。

5月の合同展示会では元気に

作品を提出してくださっていた

ですが、その作品群に葬儀会場で

≪故人の作品≫として再会すること

になり、私は少し混乱しました。

 

「この方にとって、教室はなにか

役に立っていたのだろうか?

ああ、この作品のときは酷いこと

言っちゃったなぁ」などと思い返し、

教室などで何を言うべきか、

迷いがさらに増してくるのです。

絵に対するコメントというのは、

ご本人がこの先、絵を何年

続けたいと思うか、によって

違ってくるような気がするのです。

sketch655

NEXT
HOME

10年〜生涯続けるというなら、今の段階で基本的な問題点(たいていはその人の悪癖)を取り除いておくか否かで、この先の伸びが違ってきます。

しかし、あと余命3か月しかないと知っていたら、直すべきところよりも、良い部分をひたすら褒めてあげればよかった、と後悔するのです。

とはいえ、本人すら余命がそれしかないとは知らなかった今回の場合、どうにもならないこととは思うのですが。

ご冥福をお祈りいたします。

 

私は絵で食べていきたい、と思って、自分の描きたい絵とともに商売絵の方向性(一般の人が求める絵)も模索してきましたが、この不況で絵は売れず、

再び自分にとって追い求めるべき絵はなにか、と振り返ってしまっては、スケッチ以外に絵筆が全く動かない日々を過ごしていますが、

人の短い命を目の当たりにして、人が世に残すに足る絵(芸)とは何か(そんなものがあるのか)つい考えてしまいます。